社会人の働きながら公認会計士試験合格攻略法:教材を絞り込む
選択と集中の第一のポイントは、教材を絞り込むことです。
なぜ、学習に使用する教材を絞り込むことが重要なのか?
社会人受験生は学習のために使える時間が専念受験生と比べて限られているので、
教材の絞り込みは必須と言えます。
当たり前の話かもしれませんが、コレを守らない受験生が多い気がします。特にベテランの方。
私自身、実は様々な教材・問題集を購入してしまいましたが、ほぼ積ん読に終わり、
合格のために使用した教材・問題集は、目的(ex:インプット、問題集、答練)ごとに、ほぼ1つで済みました。
では、具体的にどう教材を絞り込むのか?
具体的な学習法については、私より予備校講師陣の方が10倍も100倍も熟知しているため、
ここでは「教材を絞り込むことが不安な受験生」の不安を少しでも解消できるように、
私の実例を紹介したいと思います。
・財務会計論
最重要科目ですね。
短答式試験
本番7割
インプット講義テキスト(TAC/Wセミナー,大原,CPA,LECなど何でもOK)
問題集(私はLECのパワーアップ答練を利用)
予備校答練集(LECのポイントアップ答練を利用)
理論問題集(私は市販問題集を利用)
論文式試験
本番科目合格レベル
インプット講義テキスト(TAC/Wセミナー,大原,CPA,LECなど何でもOK)
問題集(LECのレベルアップ答練を利用)
予備校答練集(LECのグレードアップ答練を利用、CPAの答練を確認程度に利用)
理論問題集(LECの理論問題集を利用)
+本番直前に理論の特別講義テキストを購入
・管理会計論
短答式試験
本番8割
インプット講義テキスト(TAC/Wセミナー,大原,CPA,LECなど何でもOK)
問題集(市販問題集を利用)
予備校答練集(LECのポイントアップ答練を利用)
理論問題集(市販問題集を利用)
論文式試験
本番科目合格レベル
インプット講義テキスト(TAC/Wセミナー,大原,CPA,LECなど何でもOK)
問題集(LECのレベルアップ答練を利用)
予備校答練集(LECのグレードアップ答練を利用、CPAの答練を確認程度に利用)
理論問題集(LECの理論問題集を利用)
・企業法
短答式試験
本番9割
インプット講義テキスト(TAC/Wセミナー,大原,CPA,LECなど何でもOK)
問題集(市販問題集を利用)
予備校答練集(LECのポイントアップ答練を利用)
論文式試験
本番受験者平均レベルちょっと下(コケました)
インプット講義テキスト(TAC/Wセミナー,大原,CPA,LECなど何でもOK)
問題集(CPAの理論問題集を利用)
予備校答練集(LECのグレードアップ答練、CPAの答練を併用)
+本番直前に特別講義テキストを購入
・監査論
短答式試験
本番9割
インプット講義テキスト(TAC/Wセミナー,大原,CPA,LECなど何でもOK)
問題集(市販問題集を利用)
予備校答練集(LECのポイントアップ答練を利用)
論文式試験
本番科目合格レベル
インプット講義テキスト(TAC/Wセミナー,大原,CPA,LECなど何でもOK)
予備校答練集(LECのグレードアップ答練、CPAの答練を併用)
・租税法
論文式試験
本番合格ボーダーレベル
インプット講義テキスト(TAC/Wセミナー,大原,CPA,LECなど何でもOK)
問題集(LECの基本問題集を利用)
予備校答練集(LECのグレードアップ答練、CPAの答練を併用)
+本番直前に理論の特別講義テキストを購入
・選択科目(経営学)
論文式試験
本番科目合格レベル
インプット講義テキスト(TAC/Wセミナー,大原,CPA,LECなど何でもOK)
問題集(LECの問題集を利用)
予備校答練集(LECのグレードアップ答練を利用)
+本番直前に理論の特別講義テキストを購入
また、大原,TAC/Wセミナーの模試を一回ずつ購入しています。
以上で、合格に必要な知識量・問題量は充分であったと感じます。
TAC、大原などの大手予備校のテキストは網羅性に優れているため、
予備校のカリキュラムにさえ従えばそれだけで必要十分のはずです。
教材を絞り込む:まとめ
言えることは
色々な予備校の問題集を解いたりする必要はなく、
どれか一つの問題集を何度も考えて解くことが重要ということです。
もう一つ重要なことは、当たり前ですが
「答練は問題集の代わりにはならない」ということ。
時間のない受験生にありがちなのが
「問題集を最初から解き切る時間がないので、答練を何度も解く」
これは半分正しくて、半分間違っていると思います。
問題集を解き切る時間がないから、答練を解くことはありえます。
網羅性を重視しすぎて分厚すぎる問題集もあるにはあるし
問題集の出題形式が本番とかけ離れている場合もあるので
本番での得点力を高めるために答練を解く、というのは間違いではないと思います。
しかし、答練は「あくまで限られた回数で本番のヤマ当てをする教材」なので、
その中ですべての論点をカバーしていたとしても、下手したら各論点1,2回程しか問題を解けません。
要は、問題集の代わりにするには類題の数が少なすぎることが問題です。
1回答練で解いただけの論点の類題が本番で出たら、正答する自信はあるか?私にはありません。
なので、答練を問題集代わりに利用することは危険だと思います。
社会人受験生として、専念受験生よりも一味違う工夫をしたくなるのはあるあるです。
けれども、教材の種類を増やすのは百害あって一利なしなので、大胆に教材を絞る勇気を持っていいと思います。
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