独学で雑に簿記二級に合格すると、会計士試験に挑戦するとき困ります

tsunagari 会計士試験攻略

独学で雑に簿記二級に合格すると、会計士試験に挑戦するとき困ります

 

なぜ独学で簿記二級に合格すると困るのか?

 

簿記二級は会計のポピュラーな資格で、取得していると、簿記の基本的な考え方が分かるという評価が得られるので、新卒の就職活動や未経験からの経理就職に一定程度役立つ資格です。

そのため、公認会計士試験や、税理士試験、米国公認会計士(USCPA)を受験する前に
腕試し的な感覚で
簿記二級を受験するという人は大多数だと思います。

 

私もそのうちの一人で、公認会計士試験を受ける前に簿記二級を受けました。
そして、公認会計士試験の学習中にめちゃくちゃ困りました。

なぜ困ってしまうのか?についてご紹介します。

 

仕訳をとにかく暗記しているだけだった

簿記二級に出てくる仕訳のパターンは、基本的であり、そこまで多くありません。

覚えようとすれば無理せず覚えられるレベルのボリュームです。

私は、簿記二級を独学するときに「この問題が出たら→こういう取引で→こういう仕訳だ」
という形で半ば仕訳を暗記してしまっていたため、この暗記が後々公認会計士試験に響きました。

 

具体的に言うと

仕訳が損益計算書(P/L)、貸借対照表(B/S)、キャッシュフロー計算書に及ぼす影響を直感的に理解するまでに、だいぶ時間がかかりました。

公認会計士試験では、一つ一つの仕訳を書くだけの問題はあまりなく
仕訳を書いて、その結果財務諸表の数値がどうなるか?を答えさせる問題の方が多いです。

また、理論分野でも、取引の性質(損益取引・資本取引など)について記述させる問題が
メインで、仕訳の中身を理解していないと全く太刀打ちできません。

 

独学では仕訳の理解を疎かにしがちのため、きちんと簿記二級を学習していれば
合格までもう少し効率的に到達できたのではと考えています。

 

勘定の流れを理解していなかった

簿記二級では、勘定の流れを問うような問題が出題されます。

例えば、決算整理仕訳、決算振替仕訳 を書かせるような問題などです。
そもそも、決算整理仕訳と決算振替仕訳の違いとは何でしょうか?

簿記二級では、その違いが分からなくても「なんとなく仕訳が書ければ」合格してしまうんです。

こうした勘定の流れに対する理解が浅かったことで、公認会計士試験の学習入門期はかなり理解が遅れました。

 

公認会計士試験では「決算整理仕訳を書きなさい」という問題は出ません。
もう少し大きな括りの問題の中で、決算整理仕訳を自発的に行って、結果として導き出される勘定科目ごとの金額を答えさせたりする問題がメインです。

 

そういった問題を解く際に「必要な決算整理仕訳を平気で忘れる」というミスを私はしばしば犯してしまいました。
簿記二級の時点で勘定の流れを理解していれば、このようなミスは起きなかったはずです。

 

ちなみに、決算整理仕訳は費用と収益を確定させる仕訳(仕入/繰越商品 繰越商品/仕入 etc)で
決算振替仕訳は、確定した費用と収益を損益勘定に振替える仕訳です。間違っていたらすみません。

 

 

標準原価計算をなんとなくこなしていた

こちらは工業簿記・原価計算論点のお話ですが
簿記二級では論点の一つとして標準原価計算が出題されます。

簿記二級のメイン論点は総合原価計算だと思いますので、標準原価計算は少し影が薄く
なんとなくこなしていれば簿記二級には合格してしまいます。

しかしながら、公認会計士試験の管理会計論では、標準原価計算の理解度こそが合否を分けると言ってもいいぐらい、標準原価計算は重要論点です。

 

私は公認会計士試験を学習するとき、標準原価計算についての理解度はゼロに等しく
「操業度って何なの?」「そもそも標準原価って何?」「能率差異って何?」
というところから再度学習しなおすハメになりました。

簿記二級の時点で標準原価計算の基礎を理解していれば、管理会計論に掛ける時間は最小限で済んだと思います。

 

簿記二級で意識して学習しておくべきだったポイント

私だったら、簿記二級を学習するタイミングに戻れたら、このポイントは意識するという所を挙げていきます。

 

勘定科目と「収益」「費用」「資産」「負債」「純資産」のつながり

tsunagari

・それぞれの勘定科目が「収益」「費用」「資産」「負債」「純資産」のうちのどれに属するか

・それはなぜか?

・「収益」「費用」「資産」「負債」「純資産」はどうつながっているか?(財務諸表同士のつながり)

という点を、各々の仕訳を覚える際に確実に頭に叩き込むように、まず意識すると思います。

 

ちなみに、財務諸表のつながりについては、こちらの本が分かりやすくて良いです。
会計初心者でも読めます。

超図解「財務3表のつながり」で見えてくる会計の勘所

 

勘定の流れと帳簿組織

・期中の仕訳、決算整理仕訳、振替仕訳…という一年間の勘定の流れ

・帳簿組織のつながり(仕訳帳、総勘定元帳、試算表…)

を意識するべきだったと痛切に思います。

 

特に帳簿組織は、監査や経理の実務でも当たり前のように理解が求められるポイントなので
私が過去にタイムスリップしたなら、重要論点だと考えて学習します。

 

帳簿組織や、勘定の流れについてスッキリ理解したい場合は
こちらは副読本的に読んでもよい本だと思います。

中途半端に簿記学習を進めてしまった人へのやり直しにも使えるかと。


はじめての人の簿記入門塾―まずはこの本から!

標準原価計算

・標準原価計算の目的

・標準原価、予算、能率、操業度、原価差異などそれぞれの言葉の正確な意味とイメージ

を確実に理解して簿記二級に臨むことが必要だったと思います。

特に、公認会計士試験では「操業度差異を算出しなさい」と出題されることもありますが、
問題に出てくる変数が多いため、何と何をどうやって計算すれば正しい操業度差異が出るのか
正確に理解していないことで、かなり苦労しました。

そのため、私なら、特に言葉の意味については気を付けて学習します。

分かりやすい副読本はこちら。


絵でみる原価計算のしくみ (絵でみるシリーズ)

 

 

こういった点は自分なりに意識してテキストで学習する方法も良いですが
「公認会計士講座を併設している予備校の簿記二級講座」を受講すれば
間違いなく落とし穴を回避することができます。

出費は少しかさみますが、公認会計士試験を見据える場合は
時間をお金で買うつもりで、簿記二級講座を受けてみるのは良い策と思います。

結局公認会計士試験を受けなかったとしても
簿記の本質を理解した意味のある簿記二級学習ができたことのメリットは非常に大きいです。

 

受講するのであればTAC/Wセミナー、大原、CPAのどれを選んでも内容的に問題はないでしょう。

最大手で信頼感があるのがTAC/Wセミナー
TAC/Wセミナーのライバルが大原
コストパフォーマンスが良いのがCPA

です。

私が今やり直すなら、簿記二級であればCPAの講義を資格スクエア<簿記講座>で受講します。

講義の内容はCPAと同じなので公認会計士試験を見据えても信頼できる上に

コストパフォーマンスがかなり良いためです。

※2019/1月時点の参考情報ですが、簿記二級では
TAC/Wセミナー:72,800円~、大原:66,000円~、CPA(資格スクエア):19,440となっております。

独学のコストとたった一万円ぐらいしか変わらないのではないかと思います。

 

資格スクエアのデメリットは答練が付属していないことですが
簿記二級レベルであれば、こういった市販の過去問を一冊買えば全く問題ありません。


合格するための過去問題集 日商簿記2級 ’19年2月検定対策 (よくわかる簿記シリーズ)

 

私はとある理由でCPAの講義を受けたことがありますが
本質的な部分を一つ一つ丁寧に教えてくれるため、本当に分かりやすかったです。

ポジショントーク抜きでオススメしますので、是非。

資格スクエア<簿記講座>

 

さいごに

簿記二級でも、本質を理解して使いこなせれば、かなりの武器になります。

せっかくの簿記二級試験勉強です。できるだけ意味ある時間にしたいですよね。

 

皆様には、この記事を通して私の失敗を知っていただくことで
より意味のある簿記二級学習になるように、応援しております。

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