IFRSをわかりやすくする方法は、日本基準との違いから学ぶこと

IFRS 若手会計プロのTips・スキル

IFRSをわかりやすくする方法は、日本基準との違いから学ぶこと

 

IFRSという名前は良く聞くけど、いったい何なのか?しっかりと理解している方は多いのではないでしょうか。

今日はIFRSのことがあまり分からない方に向けて、はじめてのIFRSの学び方について書きます。

 

 

ゼロから学ばない。日本基準との違いから学ぶ

例えが悪いかもしれませんが、子供に「お湯」という言葉の意味を教えるとしたら、どう伝えますか?

「熱い水」のことだと伝えるのではないでしょうか。

つまり、水が日本基準で、お湯がIFRSだとすると、「熱い」という違いを伝えるだけで、お湯のことが分かるのと同様に、日本基準をベースにしてIFRSとの違いを学習することで、理解はとてもスムーズになるはずです。

 

個人的には、間違ってもIFRSの基準をアタマから読んで理解していく学び方はオススメできません。

最初に日本基準のざっくりとしたイメージを捉えて、そのイメージとIFRSの違いを抑えて、違いの根拠となっている基準にあたる。その流れで学習する方が、一見遠回りなように見えて実は近道で、理解のスピードは上がるはずです。

大事なのは理解の拠り所となるベースを作ることです。

 

 

(そもそも)日本基準の学習方法

ベストは日本の公認会計士試験で日本基準を学ぶことですが、必ずしもそういう人ばかりではありませんね。

今回はそれ以外の2つの方法を書きます。

 

 

簿記二級+副読本などを読む

まず簿記二級の学習を通して

・財務三表の読み方

・仕訳の考え方

・基本的な会計基準の考え方
→棚卸資産や固定資産は取得原価
→売買目的の有価証券は時価評価 など!

を抑えてから、必要に応じて副読本を補完するやり方です。

IFRSを学びたいという方は、既に簿記二級程度はお持ちの方が多いと思います。

もしお持ちでないのであれば、最低限の会計知識はあるという証として簿記二級を取得した方がよいかと思います。

簿記二級についてはこちらの記事をどうぞ。

 独学で雑に簿記二級に合格すると、会計士試験に挑戦するとき困ります

ちなみに、オススメの一つは資格スクエアの簿記二級講座です。

一応、リンクを置いておきます。
資格スクエア<簿記講座>

 

副読本はお任せしますが、こちらはいかがでしょうか。

多少時間はかかりますが、無料で済ませるなら、EY新日本の解説シリーズを読んでもよいですね。

https://www.shinnihon.or.jp/corporate-accounting/commentary/

USCPAの学習をする

大事なのは理解の拠り所となるベースを作ることなので、日本基準の学習が難しい場合は米国基準を学習するのも良い方法です。

キャリア上の実益を兼ねてUSCPAの学習を始めてみるのも良いのではないでしょうか。

 

USCPAのメリットについてはこちらの記事に記載しています。

 USCPAって実際どうなの?難易度・転職事情・年収のリアルな事情

ちなみに、予備校はほぼアビタス一択です。(私の周りの合格者は殆どアビタス出身です)

こちらも一応リンク置いておきますね。

 

その他、最低限ザックリIFRSの内容をつかむだけなら

・財務諸表の読み方を理解

・とりあえずIASBの概念フレームワーク関連資料を読んでみる

→一応、トーマツの解説がこちらにあります。

で乗り切れるかもしれませんが、概念フレームワークの原文が英語だったり、日本語版を読んでみてもひたすら長かったりするので、難しかった場合は素直に簿記二級の学習からスタートした方が良いと思います。

ちなみに、概念フレームワークとは?

ざっくり言うと、基準のさらに上の「考え方」をまとめたものです。

新しくIFRS会計基準を作るとき、既にある会計基準と矛盾が生じたりしないように

全体的なIFRSの考え方を明確にしておきましょう、というのが概念フレームワークの意味です。

大分ハショりましたが、大筋間違った説明ではないはずです。

 

 

「違い」の学習方法

ベースとなる基準が大まかに理解できたら、次は「違い」を学習しましょう。

学習のファーストステップは無料のWEB情報で十分だと思います。

 

まず、IFRSの全体観を掴みましょう。

双日のHPが分かりやすいです。

IFRS導入(解説編) | 双日株式会社

ハッ?ソウジツ?と思われる方も多いかもしれませんが、このページに書いてあることは全て基本であり重要なポイントです。

・P/L(損益計算書)の区分、表示の差異
→日本基準の「特別利益」も、IFRSの「営業活動に係る利益」の中に含まれる!など

・収益の純額表示

・のれんを償却しないこと

・有価証券損益はOCI(その他の包括利益)を通すこと

・子会社の持分増減に関する会計処理が違うこと
→※こちらは簿記二級レベルだと少し難しいかもしれません

・持分法の適用範囲が違うこと

・借入金の長短分類が違うこと

 

まずはこちらを抑えましょう。

 

次に、もう少し踏み込んで理解してみましょう。

ここからは監査法人が、便利な資料を出してくれています。

Big4各法人とも同じような資料を出していますが、私が一番見やすいと思ったのはKPMGの資料です。

IFRSと日本基準の主要な相違点 | KPMG

 

こちらのPDF資料を一通り眺めてみましょう。

(米国基準の方は少しだけとっつきづらいかもしれませんが)IFRSのポイントがスルっと頭に入ってくるはずです。

 

ポイントを掴んだら、個々の基準についてもう少し深く踏み込んでいくと良いです。

ここからは分厚いガイドブックなどにあたっていくのが良いと思いますので、以降の説明は省略しますね。

 

ここからは余談です。

IFRS解説本はちまたに沢山溢れていますが、実はセミナー形式での解説もあります。

本で読むだけでは分かりづらかったりするポイントが解消できるかもしれません。

会計教育研修機構では、IFRSの一日セミナーを開催したりしていますので、ご興味があればぜひ。

 

他にも、このサイトでは、普段

私が社会人で働きながら会計士試験に合格した経験から

社会人が働きながら会計士試験に合格するための記事や

 

監査だけでなく、コンサルでの経験から

監査法人やコンサルに入ってからの基本的なハードスキルの記事

 

異業種から会計士試験を目指した経験から

異業種から経理や監査法人を目指す人のための記事

 

会計パーソン向け映画・動画などのまとめ記事

 

を書いたりしていますので、ご興味があればご覧になってみてください。

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