実務補習所とは?会計士の卵が通う市ヶ谷のアレをご紹介

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実務補習所とは?会計士の卵が通う市ヶ谷のアレをご紹介

 

実務補習所っていったい何か、ご存知ですか?

会計士試験に合格された方はご存知かと思いますが、会計士試験に合格した人が公認会計士登録のために~3年程度通う研修施設です。

とはいえ、概要や注意事項など、実はご存知でない方も結構多いんですよね。通っている人ですら。

そこで、公の場で言える範囲で、補習所のことをご紹介しようと思います。

 

基本的な情報は、HPを参照してくださいね。

JFAEL 一般財団法人 会計教育研修機構【実務補習機関-注意事項・各種手続】

 

何をするのか?

ザックリいうと、公認会計士としての標準的な品位と素養を身につけるために

・ライブ講義(大学の授業形式の講義)

・Eラーニング

・ゼミ/ディスカッション

・合宿

を実施し

・考査(定期テスト)

・課題研究(レポート)

・修了考査(卒業試験)

を課すところです。

 

どんな講義が行われているのか?については講義科目一覧や、講義実施日程をご覧ください。

講義科目一覧:http://www.jfael.or.jp/ja/subject/

 

分類としては、2018年期現在、以下の5種類に分かれます。

・監査…監査論的なお話。制度論やリスク評価、各科目の手続についてなど。

・会計…会計学的なお話。連結財務諸表作成や財務分析、IFRSなど。

・税務…租税法的なお話。法人税、所得税、消費税など。

・経営・IT…経営学やIT的なお話。デューデリジェンスやリスク管理など。

・法規・職業倫理、特別講義…心構え的なお話。ビジネススキルや職業的懐疑心など。

 

講師は監査法人のパートナーやシニアマネージャークラスの方が多く、内容も論文式試験と比べてハイレベルという印象でした。

しっかりとした姿勢で講義に臨めば、非常にためになると思います。

 

どれぐらいの頻度で通うのか?

実際、どれぐらいの頻度で通うのか、あくまで感覚程度でお伝えします。

・J1…週1~2回程度 平日夜含む 前半(12月~3月)は土日どちらかが潰れる日もある

・J2…月1回あるかないか ただし,ほぼ土日のどちらかで開催

・J3…1~2回の出席のみ Eラーニングがほとんど

 

特に負担が大きいのはJ1です。J1の7月頃までを乗り切れば、補習所の8割は終わったと言っても差し支えないでしょう。

 

 

どれぐらいの単位を取るのか?

一番わかりづらいのが、それぞれの学年でどれほどの単位を取らなければいけないか、です。

カリキュラムが固まるのが結構遅かったりするので、その年次の単位取得計画が立てづらかった記憶があります。

 

あくまで参考情報ですが、ツイッターから引用しますね。

足りてませんね。

 

目安としては

・J1で最低180単位、推奨で200単位以上

・J2で60~70単位

・J3で20単位~

といったところです。

特に注意するのが、以下の2点です。

・J1で単位を少な目に取り過ぎてしまう/無理して多く取り過ぎてしまう(進んで多く取る分には問題ありません)→J2、J3の時点でJ1の単位が少なすぎたことに気づき、お金を払って過年度の単位を取得する人が多数でした。ちなみに過年度の単位取得は、下手すれば数万吹っ飛びます。

・J3で単位を取り損ねてしまう→講義の数が少なく、必須出席講義数≒開催講義数なので、取り逃すと一発アウトの可能性ありです。

気を付けてくださいね。

※最低限の単位のみ取得しましょう、と言っているわけではないのであしからず…

 

 

考査(試験)って実際どうなの?

全10回の考査が実施されます。単体で4割、トータルで6割を上回らないとアウトです。

そのうち2回は税務に関する考査で、最近の改正により、税務の考査2回のトータルで6割を下回った場合もアウトとなったようです。

うち確か7割程度はJ1のうちに実施されたと記憶しています。

 

難易度はそこそこですが、特に気を付けるのは税務です。得点4割前後がボロボロ出たという記憶です。

特に、第一回税務の考査で高得点を取れるように準備しましょう。

 

学習方法は人それぞれですが、補習所HPの考査問題(過去問)は必ずチェックして準備するようにしましょう。

また、周りの同期とのネットワークを大事にすると、試験仲間として学習が捗るかもしれません。

 

修了考査はどうなの?

合格率は7割と言われていますが、普通に難しいです。しかし相対評価なので、解けなくても真面目にやっていれば受かるという試験です。

出題範囲の都合上、監査法人に勤めていない受験生の方は、少々不利な可能性があるので、なめてかからずにいった方がよさそうですね。

早く始め過ぎず、ギリギリ過ぎず、有給休暇をとってその間にキッチリ学習した人は受かっている、という感覚です。

仕事が忙しすぎて学習の時間が取れなかった人は、結構落ちているケースも見かけました。

 

短縮申請は?

各年度の1月15日時点までに実務経験が2年以上あれば、補習所の通学期間を短縮することができます。

・1年コース(2年短縮)…J1の1月15日時点までに実務経験2年以上

・2年コース(1年短縮)…J2の1月15日時点までに実務経験2年以上

なので、働きながら会計士試験の合格を目指す方は「1月15日より前に実務を始める」ということに注意してください。

何を言っているかというと、例えば

2015年2月から監査補助スタッフとして働き、2016年8月の論文式試験に合格したとします。

その場合、1年コースに短縮するには2017年の1月15日までに短縮申請を行う必要がありますので、ギリギリ半月実務経験が足りないという、もったいない事態になってしまいます。

実際はそこまで焦って会計士登録を目指す必要もないかと思いますが、遅れを取り戻したい、という方は気を付けてください。

 

また、実務従事期間の就業時間数によっては、フルの期間で認められない可能性もあるのでご注意を。

とはいえ、申請するのは自由なので、短縮の見込みがあればとりあえず申請してみて、単位を先取りしておく(現時点では、短縮申請が認められなかったとしても、単位の先取りは認められるようです)のが良いと言えるでしょう。

 

他に気を付けることは?

その他、留意点をつらつらと書いていきます。

・同期とはコミュニケーションをとっておく

→何年か後に大事な人脈になっているかもしれません。コミュニケーションを取っておいて損はないと思いますよ。

 

・単位不足に気を付ける J1とJ3はシビア

→上記でも触れましたが、単位不足に陥らないように気を付けてください。

特に、J1とJ3の単位と、Eラーニングの受講期限には特に要注意です。

Eラーニングはこまめに視聴し、確実に単位を取るようにしましょう。結構時間がかかりますよ。

 

・マナーに気を付ける

「実務補習生の不適切な行為について」って何が? | 出る杭はもっと出ろ!

こちらをご覧ください。

大学みたいだからといって、やりすぎてしまうと普通に処分されます。気を付けましょう。

ちなみに服装ですが、特に最初のうちは、無難にスーツで行った方が良いとは思います。年次が上がってくると段々周りの服装がカジュアルになってくるのはここだけの話です。

 

補習所に通う3年間は公認会計士としてはばたくまでの貴重な時間です。その時間が自分にとって少しでも有意義になる形になるよう、皆様自身で最適な学習計画を立てる際の参考になれば幸いです!

 

他にも、このサイトでは、普段

私が社会人で働きながら会計士試験に合格した経験から

社会人が働きながら会計士試験に合格するための記事や

 

監査だけでなく、コンサルでの経験から

監査法人やコンサルに入ってからの基本的なハードスキルの記事

 

異業種から会計士試験を目指した経験から

異業種から経理や監査法人を目指す人のための記事

 

会計パーソン向け映画・動画などのまとめ記事

 

を書いたりしていますので、ご興味があればご覧になってみてください。

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