【公認会計士試験】社会人受験生の時に気を付けた10のポイントまとめ。【働きながら】
社会人受験生応援シリーズです。
今回は社会人が働きながら公認会計士試験合格の現実と攻略法のまとめのダイジェスト編+αの内容で、私が働きながら社会人合格を目指したときに学習で気を付けていた10個のポイントをまとめます。
平日3時間を死守する
まず、最初にして最大の難関が平日朝か夜3時間の死守です。
しかも、合計3時間でなく、連続3時間です。
理由はシンプルで、計算問題の学習にまとまった時間が必要だから。
公認会計士試験では計算の配点が高く、合格には計算での得点が不可欠です。
しかし計算の学習にはある程度まとまった時間が必要で、30分そこらの時間では何も身につかない恐れがあります。なので社会人受験生は計算が苦手という印象があります。
そこを克服するために、平日3時間を死守して、計算の学習時間に充てていました。
通勤時間では理論を学習する
逆に、理論の学習はスキマ時間でも進みます。なので、行き帰りの通勤時間などは理論の問題集や自分で作ったカンペ(まとめシート)を見てブツブツと理論を学習していました。
電車の中で計算の学習をしてみたこともありますが、あまり捗らなかったですね。
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最初に優先するのは理論より計算
計算と理論では、まず計算を優先しました。
計算が解ければ、ある程度理論も解けるようになってきますし、逆に計算が解けないと、理論の理解も進みません。
計算から逃げずに、短答式・論文式試験本番1か月前には計算をある程度出来るようにしていました。(結構ギリギリでした。理想的には2~3か月前に計算を仕上げたいです。)
最優先の科目は財務会計論 経営学は一番後回し
科目で最優先にするのはもちろん財務会計論でした。
単純に配点が他の科目の2倍なので、財務会計論の良し悪しが合否を分けるからです。
正直苦手科目でしたが、根気強く毎日続けることで短答式でも7割ライン突破、論文式でも科目合格レベルの点数を取れました。
逆に、経営学などの「軽い」科目は後回しにしました。
テキストのインプットは済ませていましたが、本格的に問題を解き始めたのは8月に入ってからだと記憶しています。でも本番は科目合格レベルの点数を取れました。
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インプットは最小限
インプットにかける時間は最小限にしました。インプットしても忘れるし、理解しているのと問題を解けるのは全然違うので、問題を少しでも解ける状態になったらすぐに問題を解き始めました。
論文式試験のインプットは、1月の正月休み明けから始めて、3月始めには一通り終わっていたと思います。租税法のボリュームが多くて結構キツかった記憶があります。
全然分からなかったけどとりあえず問題解いてみようって!感じでインプットを終えたのを憶えています。(笑)
全ての科目を一週間で回しきる
人間は忘れっぽい生き物なので、学習中盤以降は出来るだけ全ての科目を一週間以内に回しきるようにしました。
1日~2日目に財務会計論の理論問題集を解いたら、3日目に管理会計論の理論を解き切る、4日目に企業法の理論問題集を解き切って…という感じで、8日目には財務会計論の理論問題集をまた解く、といったイメージです。
計算も同様に、1日目に財務会計論・管理会計論の答練を1回分ずつ解く、2日目に…と続けて、8日目に1日目の時に解いた問題にまた手がつけられる状態にするよう調整しました。
慣れてきたら、このサイクルをだんだんと縮めていきました。
答練や過去問は初見で7割~8割を目指す
かなりハードルが高いんですが、答練や過去問といったたぐいのものは、短答式論文式ともに、初見で7割~8割を目指していました。本番ギリギリまで中々その域にはたどり着けませんでしたが…
また、一度解いた答練や過去問は、二回目以降満点を取るつもりで解き切りました。(一部の連結や組織再編問題、ニッチな理論問題、エグい租税法問題は解き捨てて無視しましたが、基本問題は満点を取るつもりで臨みました。)
点数を取れなかった部分は、テキストに戻るなりインターネットで検索するなりして、分かるまで調べました。
短答式は財務の単体論点を固める、管理会計論をちゃんと理解する、企業法の一問一答を固める
短答式では財務会計論の単体論点でしっかり点数を取ることに一番注力しました。
そのために、問題集を何度も解いていました。
管理会計論は、理解していれば割と点数が取れるので、テキストを何度かおさらいしつつ、答練を回していました。
企業法は、一問一答問題集をミスがなくなるまで何度も解きました。6周ぐらいはしたかもしれません…でも、それだけで点数が取れましたね。
ちなみに監査論は、個人的には運だなと思ってます。
論文式はとにかく箇条書きで構成力を高める
論文式は、文章構成力が結構重要だなと考えています。
最低限の知識でまともな文章を書けばそれなりの点数がもらえたんじゃないかなと。
なので、注力したのは些末な知識の暗記ではなく、典型的な知識と、それをもとに答案構成を組み立てる練習です。
そのために、問題を読む→解答を読む→箇条書きを作る→問題を読む→箇条書きで解答する、というパターンで学習をしていましたね。
ちなみに有名な話ですが、コンサルでも資料を作る前に、まず箇条書きで論理の流れを組み立てて推敲することが多いです。
そういう意味では箇条書きの学習法は今後仕事でも役に立つなと思います。
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連結・組織再編・キャッシュ・フローは基本を抑える
短答式・論文式ともに、連結・組織再編・キャッシュ・フローは深追いしませんでした。
とにかく(キャッシュ・フロー以外は)奥が深いので、個人的には時間がいくらあっても足りないと感じていました。そのため、いわゆる「A論点、B論点」と言われるところはなるべく解けるようにしていましたが、それ以降は完全に切って深追いしませんでした。
さいごに
社会人受験生が公認会計士試験に挑戦するにあたって心がけたことを振り返ってみました。
社会人受験生は、限られた時間の中で、何を捨てて何を注力するのか?というのが最重要課題だと思います。課題解決の一助になれば幸いです。
今度からは、科目別に心がけたことなどを書いていきますね。
他にも、このサイトでは、普段
私が社会人で働きながら会計士試験に合格した経験から
社会人が働きながら会計士試験に合格するための記事や
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