【所感】増える大企業リストラと公認会計士試験出願者【手に職】
今回は徒然と所感を書きます。
テーマは増える大企業リストラと、公認会計士試験出願者の増加について。
増える大企業リストラ
日系大企業のリストラは勢いを増しています。富士通をはじめ、三菱UFJもRPAで浮いた人員を営業職へ配置転換するというニュースが流れたばかりです。
(ここでのリストラとは、人員削減だけでない広義の意味と捉えてください)
会社の施策という管理不能なドライバーによってキャリアの途中で大海原に投げ出されるというのはとても恐ろしいことのように思えます。
また、その流れを裏付けるかのごとく、経団連会長も「終身雇用を変える時期に来ている」と発言したことは記憶に新しいです。
東京新聞 | 企業の通年採用拡大を 経団連「終身雇用変える時期」
今後、人材の流動化が進んでいき、少なからず欧米に近い労働環境になっていく可能性はなかなかに高そうですね。
増える公認会計士試験出願者
こうした流れの中、2019年公認会計士試験の志願者は昨年よりも増加傾向にあります。
平成31年公認会計士試験第II回短答式試験の出願状況について
昨年の第二回はこちらなので、約1,000人弱、出願者が増加したことになります。
終身雇用が崩壊していき、人材の流動化が進むと予想される世の中において「手に職」の一つである公認会計士試験の人気が増加している、と考えるのはやや早計です。(たとえば、三大国家試験の一つである司法試験の2019年出願者数は昨年よりも減少しているのですから。とはいえ、ロースクールを経る都合上、世間のトレンドの2~3年遅れで出願者数が推移するのかもしれません。対して公認会計士試験は誰でも出願可能で、学習期間も司法試験よりは短いイメージを持たれているため、トレンドがすぐに出願者数に反映されているかもしれないですね。)
しかしながら、確固としたスキルを身につけたい、という思いを持って公認会計士試験の受験に臨まれる方は、一定数いるのは間違いないでしょう。
公認会計士試験に合格しても、それだけで超実践的なスキルは身につかない
かく言う私も勘違いしていたのですが、公認会計士試験に合格するほどの学習をしても、それだけではビジネス社会をサバイバルしていくのに十分な超実践的スキルは身に付きません。あくまで私見ですが。
会計知識自体は、ググれば見つけられるものですから、情報を集める作業が今後どんどん進化していくにつれて、陳腐化していくのはやむを得ないでしょう。
重要なのは、試験勉強で得た知識を「きっかけにして」将来的にどんな付加価値を提供できるビジネスマンになれるか?という視点で考えることだと思います。
まさに公認会計士試験の強みはここにあると思っていて、試験で求められる知識が重要かつ広範であるため「きっかけ」のバリエーションが通常のサラリーマンと比べて何倍も多いことで、キャリアが詰み状態になりにくい、というのが圧倒的なメリットです。
何が言いたかったかと言うと、今後人材が流動化していき、手に職という風潮は加速していくが、公認会計士試験の勉強内容自体がそのまま手に職になるわけでなく、勉強内容はあくまで「手に職」をつけるきっかけに過ぎないと思います、というお話でした。(長い)
私個人も無資格状態で社会人を経験したのちに公認会計士試験に合格したクチですが、
合格したことで市場価値が激増したとか、ビジネス的な戦闘力が伸びた、という自覚は正直ありません。でも、受験を決意したことに後悔は全くしていません。
キャリアの拡がりについては、合格直後から今に至るまで、事あるごとに実感しっぱなしだからです。
他にも、このサイトでは、普段
私が社会人で働きながら会計士試験に合格した経験から
社会人が働きながら会計士試験に合格するための記事や
社会人の働きながら公認会計士試験攻略法:論文では記述を得意にする【論文で得点力を上げる勉強法】
会計士試験がつらい・諦めようと考えている方へ【働きながら受験】
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監査法人やコンサルに入ってからの基本的なハードスキルの記事
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を書いたりしていますので、ご興味があればご覧になってみてください。
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