独学・社会人で公認会計士試験に合格した人にありがちなこと
しばらく更新が滞っていましたが、復活します。ネタだけが溜まりまくっています。
今回は、このHPを見てくださるような「独学」や「社会人経験アリ」で
公認会計士試験を受験する人にありがちなことを徒然と書いてみます。
合格前
職場の人に会計士試験のことを言えない
社会人の方でありがちなのが、職場の人に会計士試験の受験を秘密にしてしまうケース。
なにしろ、監査法人や経理職でもないと、身の回りは会計士試験なんて縁もゆかりもない人多めですし、
「会計士試験を受ける」なんて言い出したら「え、会社辞めるの?」と勘繰られて、冷や飯を食わされてしまう、と想像してしまいますよね。
私はこれ、地味に辛かったです。
試験勉強のために有給を取ったり、仕事を早めに上がったりするのに本当の理由を言えないのは結構キツかった記憶があります。
できるなら、堂々と会計士試験の受験を公言できる環境に身を置くか、思い切って身の回りの人に言ってしまう方が、ストレスを溜めないですむと思いますよ。
監査法人の監査補助スタッフ職は、監査の実務をしながら、基本定時上がりで試験勉強ができるので、周りの話を聞く限りではオススメの一つです。
Twitterの風の噂だと、Big4のスタッフが余りつつあるとかなんとか…
監査補助スタッフの場合、論文式試験に合格すれば、そのまま法人の合格者枠と同じ待遇にスライドするはずなので、監査法人への就職も見据えるなら、先にこういった所に応募するのも手ですね。
受験会場で孤独になる
独学で、しかも社会人受験生となると、受験会場での孤独っぷりはすさまじいもんです。
短答式試験を受けた日のお昼休みのこと。
同じ予備校の友達同士らしき2人組が、そこら中で直前の科目の答え合わせを、
弁当を食べながらしているんですよね。
聞き耳を立てて(え、その問題の答えそっちなの…?ヤベー…)とか焦りが募って、
速攻でイヤホン付けて次の科目の問題集を眺めて平静を保ちました。
論文式試験でも同じようなことがあって、
お昼ご飯を食べながら楽しそうに答え合わせ&談笑している3人組を横目に、
一人でベンチでぼっち飯をしていた私は、
「こいつらが喋ってる間に俺は勉強してる、だから俺だけ受かる」
と考えてひたすら問題集を眺めてました。
数か月後、補習所で合格者の顔ぶれを見渡すと、
やっぱり…なんてことはなく、
普通にその3人組の中の2人が居ました。
今年ダメでも働きながら来年受ければいいや、と心が折れかける
社会人受験生でありがちなのが、
合格しなかったとしても職にあぶれることがないので、
ついつい合格まで時間をかけてもいいや、と思いがちなところです。
仕事で遅くなって、勉強時間がとれない日は、どうしても弱気になってしまいます。
そんなとき「まあ、働いてるから来年でもいいや」と悪魔のささやきが聞こえてしまうのです。
心を鬼にして「今年で絶対に受かる!」と念じて頑張りましょう。
ここで鍛えたタフネスが、仕事でも絶対に活きてきます。
合格した後
補習所でぼっちになりかける
周りに予備校仲間も大学の同期もいないので、当然補習所に知り合いも誰もいません。
受験会場ぼっち事件の再来です。
無理して友達作る必要もないですが、何かあったときに人脈が思わぬ形で役に立つこともあります。
ツッパらないで、友人をつくるようにしましょう。
社会人経験に感謝する
監査法人に入所した方なら誰もが思いますが、
会計士試験合格者といえども、ふたを開ければほとんどが20代そこそこの若造です。
ビジネスマナーも、仕事の進め方も、PC等のハードスキルも、会社の仕組みに対する理解も、
言ってしまえばそこら辺の学生と変わりません。
そんな中で、社会人経験者の方は、頭一つどころか、二つは飛びぬけています。
特に法人営業職を経験された方にとっては、監査法人でのクライアントコミュニケーションのスムーズさに驚くでしょう。(もちろん、コミュニケーションの難易度が高いクライアントも沢山あるので、一概には言えませんが。)法人の中でも重宝されることウケアイです。
給料の高さ?低さ?を実感する
監査法人の給料は、基本的に横並びです。
いくら社会人経験があっても、監査未経験であれば基本的には新卒一年目の給与水準でスタートです。
特に社会人経験者はクライアントコミュニケーション、仕事の進め方、PCスキルなどで、他の新卒入所者より比較的高いパフォーマンスを発揮するケースが多いでしょうから、
それでも給料が横並びで、飛び級もほぼない、という事実に落ち込むこともあります。
しかし、逆の立場で考えれば、新卒でも600万円ほどの給与がいきなり提示される環境は、とても恵まれていると言えますね。
将来のキャリアがふと不安になる
新卒の方と横並びで働いていると、社会人経験の分だけ、歳を重ねている自分のキャリアにハンデを感じ、ふと不安になることがあります。
確かに、監査法人内でパートナーを目指す出世コースに乗るのは、新卒組が多いような気がします。(最近は違うのかもしれませんが…)
しかし、焦ってはいけません。
私たちが新卒で入った会社を辞めて、または、新卒での就職活動を捨ててまで会計士試験を受験したのは、確かな理由があるはずです。その道を信じて、突き進みましょう。
監査法人でそのまま出世を目指すもよし、独立するもよし、転職するもよし、無限の可能性が拡がっていますので、後悔はしないはずですよ。
ご参考までに。
:公認会計士の転職実体験が無料で読めます。色々なキャリアパスが見られるので、
キャリアが不安な方はこれを見て安心できるかと。(自分だけ?)
20代のための「キャリア」と「仕事」入門 (講談社現代新書)
:何年も前に読んだ本ですが、わりと核心をついている気がします。
公認会計士試験合格がゴールではないと、火をつけてくれる本ですね。
:定期的に求人情報を眺めたり、エージェントと話をしておくことも、
やっておいて損はないですね。(思いっきり宣伝ですが、ぜひ。)
このサイトでは、普段
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を書いたりしていますので、ご興味があればご覧になってみてください。
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