SEからのキャリアチェンジで監査法人就職!IT監査人とは?
現在IT業界で、会計系キャリアへの転向を考えられている方
IT監査人という職種があるのはご存知でしょうか?
IT監査人という職種、中々穴場だと思いますので、仕事内容や年収など含めご紹介しますね。
IT監査人とは何か?
以下、かなりザックリ説明します。
表現が厳密ではない部分も多々ありますが、ご容赦ください。
監査法人では、主に会計士が監査手続を行うのですが
昨今、企業活動の大部分はITに依存していることもあり、企業の情報システムが正しく動いていないと、結果として企業の経営成績などの報告数値が正しくならない恐れがあります。
なので、内部統制のチェックの一環として、企業のITを支える体制や、個々のシステムの正確性などをチェックしなければなりません。(これを、IT統制と言います。)
しかしながら、会計士は一般的にITの知識に乏しいので、ITの専門家を利用して、IT統制のチェックを行う必要があります。
ここで言う「ITの専門家」がIT監査人になります。
どんな仕事内容か?
仕事内容は、大きく2つあります。
1つ目は、上記に記載した「IT監査業務」です。
2つ目は、いわゆる「システム監査・アドバイザリー業務」です。
IT監査はあくまで会計監査の一環ですが、システム監査は、会計監査の一環ではなく
企業の様々な目的に応じてチェックを実施する「アドバイザリーサービス」としての業務です。
システム監査業務はIT監査に比べて業務内容の自由度が高く、場合によってはITコンサルティングファームに近い業務をする機会もあるかもしれません。
必要な技術レベルとしては
・知識としては基本情報技術者程度
・経験としてはSQLで欲しいレコードを抽出できる程度
のことができればスタッフワークは問題ないという肌感覚です。
会計士として新卒入所したITバックグラウンドのないスタッフが
IT監査部門に異動するケースも多々ありますが、私の知る限り、業務に支障は出ていません。
(サムネイル画像のようにPHPをゴリゴリ書くようなことはまずないので、ご安心ください(笑))
職場環境も時期によってバラつきはあるものの
残業時間も月~60時間程度という感覚であり、そこまでの長時間労働ではありません。
年収はどの程度か?
ここがポイントです。
年収は、会計士試験合格者採用のスタッフと横並びです。
スタッフで採用されれば、年収600万程度からのスタートとなります。
スタッフより下の職位で採用された場合、7割掛け~程度の年収になりますが
1年後にスタッフに昇進できるケースがほとんどです。
ただし、シニア~マネージャへの昇進は会計士スタッフと比べると+2年~程度遅く
マネージャになる頃には30半ばに差し掛かってしまう、ということもザラにあるかと思います。
あくまでイメージですが、年収推移を載せますね。
どのようなキャリアを目指せるか?
基本的にはIT監査人としてのキャリアをたどっていくことになりますが
・監査法人内での異動
・グループ内での異動
の自由度は高く、会計士と同様に保証されています。
つまり、IT監査人として職務に従事しながら会計士試験の合格を目指すことも可能ですし
アドバイザリーサービスの経験を通じて、監査ではなくITアドバイザリーを中心にキャリアを積んでいく方向性
また、グループ内異動でBig4系コンサルティングファームへの転籍例も豊富にあります。
一度監査法人に入ってしまえば、IT監査人に限定されず、様々なキャリアの道が用意されています。
採用されるには何が必要か?
こちらもポイントで、門戸は広いです。
前述の通り、一般的なIT業界と比較して、そこまで高い技術スキルは求められません。
SIerやソフトウェアベンダー、システム子会社でSE経験を2-3年積んでいれば、採用の可能性があります。
更に
・ERP関連の業務経験がある、もしくは
・CISAやシステム監査技術者などの資格を保持している
のいずれかを満たしていれば、かなり確度高く採用が見込めるのではないでしょうか。
一般的なIT業界と比較して、そこまで高い技術スキルは求められず
かつ給料もそこそこ高めのため、かなり穴場な職種だと感じます。
プロフェッショナルファームでは一般的ですが
既にIT監査人として働いている知人のリファラル(紹介)採用の場合
ハードルは更に下がると思われます。
特に知人・友人がいない場合は、エージェントを活用するのもオススメです。
IT監査人を何人も採用させているエージェントに相談し、自身の経歴がマッチするかの確認や
面接の傾向などの情報を聞くとよいでしょう。
リクルート、マイナビ、パソナ、DODAあたりに一度相談しに行ってもいいかもしれません。
参考:Big4各法人の参考情報
Big4各法人のページで、参考になりそうなものを記載します。
今回は、IT監査人についてご紹介しました。今後も色々とご紹介していきますね。
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