コンサル未経験の中途入社組と働いたときに感じた6つの「考え方の違い」
ここ数年、未経験からコンサルタントに転職される方が非常に多いです。
私も、そうした未経験中途転職組の方と一緒に働いたことがあります。
そのときにふと感じた「考え方の違い」を書いてみようと思います。
コンサルに限らず、監査法人や新卒入社直後の方にも、読んで意味のあるものになれば幸いです。
私も人のことは言えない立場なのですが…
事件当日
当時、私はスタッフ2年目に差し掛かったころで、新しいプロジェクトにアサインされたばかり。
ちょうど同時期に中途入社で私と同年代のスタッフの方がプロジェクトにアサインされ、私はそのスタッフの方の「先輩」的な役回りをマネージャーより拝命。
私はひとまずざっくりとした情報共有と、今後のタスクについての説明を彼に行うことになりました。
そこで感じたことがこちら。
ちなみに私はチキンなので、以下の言葉をそのまま彼に言うことはせず、やんわり伝えて終わりました。
結論から話してほしい
私「〇〇は出来ますか?出来ませんか?」
彼「んー、xxxxだから、いや…」
私「…」
私「…〇〇は出来ますか?出来ませんか?」
彼「出来ません」
一つ目はイエスかノーかを聞きたいので、それをまず教えていただきたかった、という話。
コンサルに限らず、プロフェッショナルの方々は一年目で「結論から話す」ことを徹底的に叩き込まれます。それほど重要です。
なぜ結論から話す必要があるのか。
それは、余計な時間や手間を使わないためです。
イエス・ノーで済む話であれば、結論だけを聞けば本来話が1秒で済んだかもしれません。
イエス・ノーで終わらない複雑な話でも、最初に「何をしてほしいのか、何を決めたいか」を話してもらえば、もう少し相手の話が聞きやすくなったかもしれません。
もちろん、結論から話さない方がいい例外パターンもあります。
とはいえ、基本は結論から話すのが望ましいと私は思います。(結論「だけ」を話すのではなくて、しっかり理由も話すんですよ。)
いいから、言うことを聞いてほしい
私「〇〇と〇〇をxxまでにやっていただけますか」
彼「〇〇ではなく、△△が必要だと思います」
私「そうですね…分かりました。△△は確認します。とはいえ、〇〇はやっていただけますか。xxという理由で必要なので」
2つ目は言うことを素直に聞いてほしい、という話。
独自の意見を言うことに価値がある、というのは正しいです。
ただ、残念ながら「何も分かっていない人の意見は90%的外れ」というのが現実です。
まずは自分よりも先輩の言うことを素直に信じてやってみてほしいです。
決して意見をするなと言っているわけではありません。少しやってみて、それでもおかしいと思ったなら、ちゃんと意見すればいいと思います。
幼いころ親が言っていたことって、昔は素直に聞けなかったけど、今思えば割と正しいなと思いませんか?
・夜更かしするな
・歯を磨け
・ちゃんと食事を摂れ
とか(例が雑)
極端な例で例えると、これと同じだと思うんです。間違ってることもあるけど、割と正しい。
ちなみに正直、これ結構鬱陶しいです…たぶん同年代だったからナメられていたんだと思います。
根拠もなしに想像でものを語らないでほしい
彼「〇〇が××で、××が△△だから…」
私「はい…(いつから〇〇が××ということになったんだ…)」
3つ目は想像だけで話さないでほしいという話。
特に元業界人など、そのジャンルについてちょっと自信がある人は、そのジャンルの話になると想像だけで物事を話しがちな気がします。
その業界でしっかりと経験を積まれた方であれば素晴らしい知恵になるのですが、そうでもない方(と言ったら失礼か)の話の中には、中々厳しいと思うものも多かったです。
アイデアを出すときにまで「想像でものを語るな」と言うと窮屈極まりないですが、タスクを遂行するときなんかは、ふわっとしたことを言ってもあんまり意味がないと思うので、意味がないことを話すのはやめてほしいな、と思っていました。
「分からない」だけじゃなくて、何のために知りたいのかをはっきりさせてほしい
私「何か確認しておきたいことはありますか?」
彼「〇〇が分かりません、あと、〇〇と○○も分からないので聞きたいです」
私「ええ…(結局何のために〇〇と〇〇と〇〇を聞きたいんだろう…)」
4つ目は「分からない」だけじゃなくて質問の意図をはっきりさせてほしいという話。
質問をするときには、何かのアクションを起こしたいとか、何か自分なりの仮説があってそれを確認したいとか、そういった「意図」があると思うんです。
それがないのか、あっても伝えていないだけなのか分かりませんが「分からない」とだけ言われても、どう答えていいのか、どこまで説明していいのか困ります。(結局、こちらが想像して相手に確認しつつ説明することになります)
もちろん単純な興味で聞きたいということもあって、それはそれでいいと思います。
でも、相手に余計な労力をかけさせないように、質問の意図ははっきりさせてほしいなと感じました。
迷っていないで手を動かしてほしい
彼「うーん…」
私「どうしましたか?」
彼「打ち合わせの後xxをどう進めたらいいか…」
私「そうですね。ただxxには今時間を掛けなくてもいいので、まずは打ち合わせの日程を決めましょう」
(10分後)
私「会議の調整できましたか?」
彼「いえ、これからします」
5つ目は、迷っていないで手を動かしてほしいという話。
考えることと手を動かすことは明確に分けて、手を動かすときには余計なことを考えないのは、仕事を早く終わらせるコツの一つです。
どうしてもコレが苦手で、手を動かしている最中に小さな悩みで手が止まってしまうような人がいます。(私もそうでした)
その悩みが重大ならば手を止めて考え、誰かに相談すればいいし、今考えることではないならば、その悩みは頭の片隅に置いておくべきです。
たいていの悩みは、今考えることではないことです。
ゴールまで最短距離を走ってほしい
彼「〇〇の資料を作りました」
私「ありがとうございます(その資料、何のために使うのかな…)」
最後は、ゴールまで最短距離を走ってほしい、という話。
プロジェクトにはゴールがあり、メンバーはゴールを目指して限られた時間の中突き進んでいます。
ゴールに直結しない資料や会議、残業には極端な話、意味がありません。
社内説明の資料をPPTでムダに豪華に作るのも同じことです。相手に伝わればいいんだから、箇条書きの紙ペラで充分です。
ゴールまで最短距離で進んでいるか?という意識がない人の行動は、見ていてすぐに分かります。一見「頑張っている感」を出していても、時間の使い方にムダが多いです。
さいごに
いやー、振り返ってみると、我ながら非常に性格が悪いですね。
さてさて、これら6つとも、基本的すぎじゃないか?と思われる方が多いと思います。でも、意外と出来ていない人が多いんです。ちゃんとした学歴があって、誰もが知っている大企業で働いていた人でも。
小難しいテクニックを習得する前に、まずはここから。お互い頑張っていきましょう。
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